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多文化が息づく街、シドニーでの時間 - Sydney, Australia

多文化が息づく街、シドニーでの時間 - Sydney, Australia

Gold Coast を後にし、次の目的地はシドニー。
今回は仕事を兼ねた滞在だったので、大きなスーツケースを抱えながら、利便性を優先してシティ中心のホテルを選んだ。
窓を開け放てるビーチフロントのアパートメントとは違い、窓が開けられない密閉されたホテルの空気はどこか窮屈。しかも、この街の乾燥は思った以上に肌にこたえる。

飛行機に乗ればわずか90分の距離でも、チェックアウトから移動を含めると半日はかかってしまう。シドニーに着いた頃にはすでに夕暮れ時だった。

ホテルには、シドニー住民の友人であるコンシェルジュが迎えに来てくれた。2年に一度会えるかどうか。それでも会えば、まるで昨日の続きのように話が弾む。そんな存在の友人、あなたにもいませんか?

案内してくれたのは、活気あふれるアジアンタウン。
通りに並ぶ店から好きな料理を選び、みんなでシェア。お酒はバーカウンターで気軽に注文する。肩の力を抜いたそのスタイルが心地よく、テーブルを囲む人々からは、さまざまな言葉が飛び交っていた。

オーストラリアは多文化の国だ。
第二次世界大戦後、労働力不足を補うためにヨーロッパ各国から大量の移民を受け入れ、1970年代には「多文化主義」を正式に掲げた。1973年に「白豪主義」が廃止されると、アジアや中東からも多くの人々が集まり、国の姿は大きく変わっていった。
大切にされたのは、同化ではなく、それぞれの文化を尊重して共に生きるという姿勢。その精神が今のオーストラリアの根幹をつくっている。

けれど同時に、移民や労働者を受け入れる基準は年々厳しくなっているのも事実。私自身も移民として暮らす中で、初めて実感したことがたくさんある。

旅をすることで、外から内を見つめ直す時間を持つことができる。
いつもの場所を少し離れ、違う空気を吸い、違う景色を見る。
そんな体験を、これからも大切に重ねていきたい。

Spice Alley at Chippendale 
map: https://maps.app.goo.gl/uf8pnYtaJVLzyB7J7